＜ はじめに ＞

投げ釣りといえばキス！海釣り入門が、「投げ釣りでキス」あるいは、「サビキ釣りでアジ」だったという方は多いのではないでし
ょうか？私も例外に漏れず、海釣りデビューは「投げキス」でした。お手軽が売りのキス釣りですが、ちょい投げのファミリーフィ
ッシングから、本気で競技に参戦というふうに、楽しみ方は人それぞれです。キス釣りに限らず、全ての釣りに、それぞれの深さが
あり、難しさがあります。実際、大人になってから投げ釣りを再開した私自身も、その手軽さと奥深さにどっぷりはまってしまいま
した(^^;　いろんな釣りを経験した目線で、あらためて取り組むと、子供の時には見えなかった発見や疑問が、いくつもありまし
た。

＜ 釣り方 ＞

ポイントは砂浜か河口がメインになりますが、足元が磯や堤防でも沖は砂地というポイントも多くありますので、まずは投げてみることでしょ
う。底が粗すぎるとキス向きではないし、砂地ではあるが全く変化がないというポイントは、フグやピンギスの楽園になっていることが多いよ
うに思います。綺麗な砂浜と適度なシモリ、これが個人的には好みのロケーションです。時期的には花見ガレイと重なる4月後半から5月初旬頃
にシーズンインし晩秋まで釣れます。とりわけ春ののっ込み時期と秋の落ちギスの時期には大型が出るのでそのタイミングは外せません。夏の
夜釣りでも「肘たたき」級が出ることがあるので、夕涼みがてらに狙うのも良いでしょう。
誘いは餌取りのフグには追いつけず、キスなら食えるスピードが基本です。その日その時の餌取りの活性に合わせて、誘いのスピードを変えて
みましょう。
エサはイシゴカイが一般的ですが、チロリや細めの青イソメでも構いません。大きさは低活性なら大きく、高活性なら小さくても充分です。投
点は、近年のPEラインの進化により、目覚ましく飛距離が伸びているので、より遠くに、可能であればよりワイドに投げて、広範囲を探ります
。アタリがあった距離をラインの色で確認しながら、ヒットゾーンを絞りこみ、その周辺を重点的に攻めるのが、数釣りの秘訣でしょう。

現代では手付かずの海岸線というものは意外に少ないもので、なんらかの形で人間の手が加わっているポイントが多いものです。ある意味、砂
地の上に建造された堤防や埋立地は、足元から水深があり、水温が安定しているせいか、浅場から離れたキスが季節外れな時期に釣れることも
あります。実際、大阪湾の湾奥エリアで、かつての砂浜らしきポイントを発見し、こっそり爆釣劇を繰り返してしる仲間もいます。「キスは足
で釣る」という言葉は、ポイントに立って、少しずつ移動しながら、広範囲を釣るという意味なのでしょうが、いかにもキスがいそう」という
固定観念にとらわれず、いろんなシーンで試してみると、穴場発見に繋がるかもしれませんね。

さあ、夢の７色めがけてフルキャストしましょう！

＜ 道　具 ＞

・ロッド・・・4m前後 ／ 投げ竿（3ピース or 振り出し）
・リール・・・投げ専用スピニングリール（ドラグ機能なし）
・ライン・・・PE0.6〜1号 × 200m ＋ テーパーライン3-12号
・天　秤・・・25〜30号（固定式 or 遊動式）