＜ はじめに ＞

日本に棲むタイ科の魚の中で正真正銘王座に君臨するのがこの「真鯛」。日本人の暮らしには何かと結びつきの強い魚です。そ
れ故に狙い方はその歴史の中で豊富に枝分かれして、ショアからの投げ釣りや磯釣りもあれば、船釣りでもフカセ、鯛ラバ、鯛
サビキ、チョクリなど、多くの釣り人が個々のスタイルで楽しんでいます。成長は遅く8年で50cm、70cm級になるまでには1
6年かかると言われています。産卵期はおおむね3～6月までで地域によって異なります。釣期は地域によって異なりますが、船
からの射程距離内に入るのは産卵活動を始める3月ぐらいから産卵を終えて再び深場に移動する12月頃までと比較的長い期間狙
えます。中でももっとも活性が高い3～5月と9～11月あたりが狙い目でしょう。

＜ 釣り方 ＞

①天秤フカセ(コマセ釣り)
天秤とコマセカゴを使ったフカセ釣りで、関西では天秤フカセ釣り、関東ではコマセ釣りと呼びます。コマセカゴは地域によっ
て様々な形のものがありますが、青物狙いには目の粗いものを、真鯛狙いには目の細かいものを使うのが一般的です。ハリス
の長さは4～12mぐらいのものまで市販されていますが、6mぐらいの2本針仕掛けが基本で、食いが渋い時は付け餌の動きを
自然にするために10mぐらいまで伸ばすことも効果的です。釣り船で釣る場合、船長からの指示がないならタナは底から10m
ぐらいから始めて、徐々に30mｍあたりまで探っていきます。餌取りが多いようならタナを上げ、何も食わないようならタナ
を下げます。
潮の速さによって、ハリスの角度は変わってきますので、道糸の流され具合や、コマセカゴの餌の減り具合などから潮流を推理
し、状況に合わせてハリスの長さや、糸出し量をコントロールし、付け餌を狙い通りのタナに持っていくことが肝心です。付け
餌はできるだけ形のキレイなものを選び、回転を防ぐために尻尾をちぎって針は尻から刺して腹から出します。この時に生きた
オキアミをイメージしてできるだけまっすぐになるように付けます。コマセをカゴから出すためにシャクリは必要ですが、誘い
としては激しすぎるシャクリは不自然な動きになるため避けた方が良いでしょう。また、潮が緩い時はコマセの減りも遅いので、
シャクリの回数を増やしたり、調整式のカゴなら撒餌量を調整するなどの工夫も必要です。
あれこれと「自然な動き」にこだわる理由は大きな鯛ほど警戒心が強いからです。そこで仕掛けの動きに、より「自然さ」を求
めたのが「完全フカセ釣り」です。この釣りではオモリもカゴも付けずに仕掛けを潮に乗せて流すので、概ね水深の2～3倍の糸
出しが必要です。糸の出具合を見ながら小出しに撒き餌を流していきます。潮が早いようなら、糸出し量を多くしたり、サルカ
ンや噛み潰しオモリなどを付けることによって仕掛けを重くして、タナを微調整します。
また、エサ自体に「自然そのもの」を追求したのが「ウタセ真鯛釣り」です。この釣りでは付けエサにも撒き餌にも生きたウタ
セエビを使います。１ヒロ以上あるハリスを連結させた胴つき仕掛けに軽めのオモリを使用し仕掛け全体をある程度潮流にまか
せながら狙います。「完全フカセ釣り」と「ウタセ真鯛釣り」に共通して言えることは撒き餌と付け餌の流れを同調させること
です。広大な海中で自然に浮遊する撒き餌の中に混ざったたった１つの付け餌を大鯛が食った時がこの演出が成功した証しです。

②鯛ラバ(鯛カブラ)
起源は明治時代末期、大分の漁師「黒岩國松」が、餌のエビを切らしてしまい、代わりに海藻を使ってみたところ、エビと変わら
ぬ釣果を得たという話から始まったと言われている。また「鯛カブラ」の「カブラ」は根菜のカブラに似ているところから付いたとさ
れている。実際、20年ほど前に初めて買った「鯛カブラ」は、鉛の玉に赤い紐で結ばれた針が付いただけのものだった。カブラ型
のオモリに針だけが付いた「カブラ針」にシリコン製の装飾が付き、鉛玉に様々な塗装が施されだしたのは、確か２００５年ぐらい
からだったか・・・。以降もめざましい進化を遂げ、20年前は釣具店に1、2個しかなかった「鯛カブラ」が、現在では量販店の陳列
棚１列を占拠するほどの商品ラインナップになった。当然、その市場を支える鯛ラバファンと鯛ラバ船が存在し、エギングやジギ
ング同様に、この20年ほどで「鯛ラバ」という新たな１カテゴリーが確立された訳である。

釣り方は至ってシンプル。底まで落として巻くだけ。水深や魚群の反応によって、底からどれぐらい巻き上げるかは変わるが、た
いてはボトム～10m以内でのヒットが多い。鯛は基本、低層にいることが多いため、上から落ちてきた鯛ラバを発見し、ボトムで
反転したところをチャンスとばかりに食ってくるのではないかと思う。なので、ボトムから10m、15mぐらいを重点的に探るが、アタ
リがない場合は一旦大きく上まで巻いてから落とし直すことで、広範囲にアピールできたり、傍に居ながらスイッチが食わない個
体にリアクションバイトのきっかけを与えたりする効果も望める。まずは自分の「基本スピード」を体得し、少し早めとか、少し遅め
など、リトリーブスピードを変えて探ることから始めよう。そして待望のアタリがあっても、基本アワセは入れずに巻き続け、確実
に針に乗ったところから慎重にファイトするのが好ましい。

ドテラ流しを基本に言えば、潮流の早さによって、ラインの角度は変わってくる。潮が速ければ斜め引きになるし、潮が緩ければ
緩いほど、よりバーチカルになる。潮が緩すぎたり、潮が止まっている場合は苦し紛れのキャスティングが功をなすこともある。
ヘッド（オモリ）やネクタイの色や形については諸説あり過ぎるので、割愛させてもらうが、海域、季節、天気、潮色、ベイトの種
類・・それらの要素が複雑に絡んでくるのは確かだと思います。釣行を重ねるほどに自分のパターンが少しずつ増えてくると思う
ので、ゆっくり自分流を確立していくのも、この「鯛ラバゲーム」の楽しみではないでしょうか。

＜ 道具(天秤フカセ) ＞

・ロッド・・・210～360cm／胴調子／60～120号負荷
・リール・・・300～500番クラスの電動リール
・道　糸・・・PE3～6号 × 300m
・天　秤・・・60～80cm
・オモリ・・・60～80号（または鉄仮面等、一体型のコマセカゴ）
・クッションゴム・・・2mm × 1m
・ハリス・・・フロロカーボン6号／6m（2本針）　※イサギ中心なら4号、青物が回っている時なら8号
・ハ　リ・・・マダイ12号

＜ 道具(鯛ラバ) ＞

・ロッド・・・7~8フィート／鯛ラバロッド
・リール・・・小型ベイトリール（着底重視） または 2000番クラスのスピニングリール（キャスティング重視）
・道　糸・・・PE0.6～1号 × 200m または 300m
・リーダー・・・フロロカーボン3~4号 × 3m
・ヘッド・・・45～150g
・ネクタイ・・・カーリー／ストレート／ワーム素材 等

＜ OVER "60" ＞ ※フカセ・ルアー・鯛ラバ 混合

90cm/8kg		85cm/7kg		81cm/5kg		81cm
釣行日：2018年8月4日		釣行日：2011年1月26日		釣行日：2019年5月2日		釣行日：2014年6月21日
釣り人：はだしのコニ		釣り人：FP中村		釣り人：はだしのコニ		釣り人：黒金南国小僧
ポイント：京都／丹後		ポイント：静岡／伊豆沖		ポイント：京都／丹後		ポイント：兵庫／姫路沖
ルアー：鯛ラバ 30g		エサ：オキアミ		ルアー：メタルジグ		ルアー：メタルジグ
~74cm/5kg		72cm/4.6kg		72cm/4kg		66cm
釣行日：2011年4月24日		釣行日：2019年5月11日		釣行日：2011年4月24日		釣行日：2019年8月29日
釣り人：釣り吉@T		釣り人：ふくろう		釣り人：鯛兄		釣り人：ふくろう
ポイント：三重／紀伊長島		ポイント：京都／舞鶴		ポイント：三重／紀伊長島		ポイント：三重／錦
ルアー：インチク		ルアー：鯛ラバ 80g		ルアー：ｽﾃｨﾝｶﾞｰﾊﾞﾀﾌﾗｲ 200g		エサ：オキアミ
65cm		64cm/3kg		65cm/2.8kg		65cm/2.7kg
釣行日：2012年5月26日		釣行日：2013年11月24日		釣行日：2022年11月3日		釣行日：2008年10月11日
釣り人：釣り吉@T		釣り人：ふくろう		釣り人：ミヤビ		釣り人：ふくろう
ポイント：三重／紀伊長島		ポイント：三重／紀伊長島		ポイント：兵庫／明石沖		ポイント：三重／錦
ルアー：鯛ラバ		エサ：オキアミ		ルアー：鯛ラバ 80g		エサ：オキアミ
63cm/2.5kg		62cm/2.6kg		***		***
				NO PHOTO		NO PHOTO
釣行日：2021年7月3日		釣行日：2018年8月4日		***		***
釣り人：ふくろう		釣り人：ふくろう		***		***
ポイント：兵庫／明石沖		ポイント：京都／丹後沖		***		***
ルアー：鯛ラバ 80g		ルアー：鯛ラバ 60g		***		***

＜ OVER "50" ＞ ※明石海域限定釣果

81cm		65cm/2.8kg		63cm/2.5kg		58cm
釣行日：2014年6月21日		釣行日：2022年11月3日		釣行日：2021年7月3日		釣行日：2021年5月30日
釣り人：黒金南国小僧		釣り人：ミヤビ		釣り人：ふくろう		釣り人：NC出口
ポイント：兵庫／姫路沖		ポイント：兵庫／明石沖		ポイント：兵庫／明石沖		ポイント：兵庫／明石沖
ルアー：メタルジグ		ルアー：鯛ラバ 80g		ルアー：鯛ラバ 80g		ルアー：鯛ラバ 80g
57cm		56cm		54cm		約50cm
釣行日：2022年3月30日		釣行日：2023年7月12日		釣行日：2022年11月26日		釣行日：2022年10月02日
釣り人：ふくろう		釣り人：ふくろう		釣り人：ふくろう		釣り人：ミヤビ
ポイント：兵庫／明石沖		ポイント：兵庫／明石沖		ポイント：兵庫／明石沖		ポイント：兵庫／明石沖
ルアー：鯛ラバ 60g		ルアー：鯛ラバ 80g		ルアー：鯛ラバ 80g		ルアー：鯛ラバ 80g
約50cm		約50cm		約50cm		***
						NO PHOTO
釣行日：2021年08月07日		釣行日：2021年06月23日		釣行日：2021年06月23日		***
釣り人：金ちゃん		釣り人：ふくろう		釣り人：浅やん		***
ポイント：兵庫／明石沖		ポイント：兵庫／明石沖		ポイント：兵庫／明石沖		***
ルアー：メタルジグ 120g		ルアー：鯛ラバ 80g		ルアー：鯛ラバ 80g		***